平群町の小菊栽培は、大阪の八尾・神立(こうだち)から伝えられて明治末期に始まり、100年以上の歴史があります。
平群町は標高300m~350mの山間地域に位置し、東側の山は低いため、朝早くから太陽の光が当たり気温が上がります。反対に、夕方は西側の生駒山(標高642m)に夕日がさえぎられて早くから日陰に入ります。そのため、朝夕の気温差が大きくなり、小菊の花の色が鮮やかに出ます。
また水はけが良い土質をもち、奈良県の中でも特に降水量が少ない地域であることも小菊栽培には適しており、盛んになりました。
生産者が丹精込めて育てた小菊は、関西の生花市場を中心に信越・東海地方へも出荷されています。
栽培面積は約80ha(約25万坪)で、年間出荷本数は約4千万本となり、夏秋期産の小菊(5~12月)では日本一の規模を誇っています。 |